ハンドルネーム
宮内
編入学年度
令和7年度
京都大学での学科・コース
理工化学科
出身高専・学科
佐世保高専物質工学科
高専時代の順位
- 1年:2番
- 2年:4番
- 3年:3番
- 4年:3番
- 5年:5番
5年の成績は調査書には入らないので授業中はひたすら内職、テストは前日勉強でした(ウチは、テストが一日1教科で、計五教科だけなのでいけました)
他大学の受験状況
- 広島大学第三類:合格
- 名古屋大学工学部化学生命工学科:合格
広島大学はtoeic ipが使えたから(ipは820点で無駄に高かったから公開テストは725点)、名古屋大学は京大と試験の傾向が似ていたから受けました。名大は化学が高校化学中心なのが違いがあるところですが、たまに京大も高校化学から出題するので勉強しておいて損はないと思います。
編入の勉強を始めた時期と勉強時間
3年から通学の電車の中で英単語覚えたり、リスニング聞いたりと隙間時間にtoeicの勉強はやってました(3年終わりで確か690点)
4年時に個人面談で担任に「京大に行きたい」と言うと、「相当難しいよ?行ってる人見たことないし東大より難しいと思う。そうとう勉強しないといけないよ」的なことを言われて危機感を覚えたので、本格的に勉強を始めました。放課後に学校の図書館にこもって毎日4-5時間、休日は7-10時間勉強してました。4月から9月までは数学とtoeflの対策だけをやってました。10月にtoeflを受け終わった後は物理をやり始め、4年春休みから化学を始めました。春休みが一番勉強のモチベが高く、毎日9-10時間は勉強してました。
5年からは研究室がいつでも使えたし、受験が終わるまで卒研しなくていいと言われたので勉強し放題でした。また、この頃からスタプラで京大を目指す他の高専生3人とdiscordでつながって過去問を解きあってました。答案の書き方を参考にしたり答えがないため答え合わせとして本当に助かりました。
5年6月頃には範囲を全て勉強し終えたので、残りは復習と過去問をひたすらやりました。名大は7年分、京大は20年分やりました。後は友達が受ける大学の過去問を解いたり...このときは、もうやるべき勉強がなくモチベダダ下がりで全く勉強は集中できていなかったです(一日に過去問を1教科やるだけとか)受かるだろうという謎の自信があったのも要因だと思います。
総勉強時間は3000時間ぐらい
一般科目の勉強
英語
toeicは勉強方法がネットに山のように転がっているので、自分でもできそうなものを見つけてそれを真似すれば良いと思います。
toeflは最初、その難易度に心が打ち砕かされそうになりますがそれはみんな同じですので、早くその難易度に慣れてください。僕は9月に初めてtoeflを受けて56点でした。80点以上を目標にしていた自分にとってその点のとれなさに絶望しました。それから一ヶ月間toeflの勉強だけをして10月に受けた2回目で70点とることができました。
使った教材
- duo3.0
- 極めろ!TOEFL iBTテストリーディング・リスニング解答力
- 極めろ!TOEFL iBTテストスピーキング・ライティング解答力
- スピーキング・ライティング攻略のためのTOEFL iBTテスト必修フレーズ100
- official guide to the TOEFL iBT test, sixth edition
- toefl go(無料分だけ)
- ted
- nhk world
- nature
基本的に通学中に単語を覚え、放課後に上記の問題集で演習をしていました。単語を覚えた後は、tedやnatureをみて英語脳を作りました。もっといい勉強法はあると思いますが、上記の参考書はどれも役に立ったと思います。
各セクションごとの勉強法
- リーディング
- リスニング
- スピーキング
- ライティング
ひたすら色んな英文を読んでください。natureは学術的な英文なのでtoeflと親和性があります。また、official guideは全て英文だし、演習量も豊富なので全てやるには骨が折れますがこれが一番リーディング力の向上につながったと思います。
1回目は通しで全て聞いて、2回目からは一文ずつ止めながらシャドーイングとかしてその文がはっきり何言ってるか聞き取れるようにしました。何回か聞いて全て理解できたらもう一回通しでちゃんと聞き取れるか確認するようしました。
クラスの留学生に問題をだしてもらってそれに答えて、おかしいところは直してもらうという感じでやってました。一人でやるときは、スマホの録音機能を使って納得がいく回答ができるようになるまで同じ問題を繰り返しやってました。
スピーキング同様納得がいく回答ができるまで繰り返し問題を解いていました。
テンプレを作っておいてそれに合うように書いとけばある程度の点数はもらえますし、語数も不足したり多くなったりすることがないのでおすすめです。
数学
4年4月から徹底研究をしました。理解重視のためわんみんさんの動画を見ながらわからないところはわかるまで考え時間をかけて理解し、一周するまでに4ヶ月ぐらいかかりました。その時に章末問題も一応しましたが大体解けませんでした。受験までには解けるようにすればいいので、そこで解けなくても気を落とす必要はないと思います。
大体ですが
マセマシリーズを読む?徹底研究を解く?その他の数学問題集をする?過去問するというような順番で勉強しました(順番にかかわらず過去問はやりたくなったらたまーにしてましたし気に入った問題集は何周もしました。)
京大は微分積分、線形代数、確率を勉強しとけばいいです
使った教材
- マセマシリーズ(微分積分、線形代数、微分方程式、確率・統計)
- ハッと目覚める確率
- 編入数学徹底研究
- 大学編入のための数学問題集
- 編入数学過去問特訓
- 新確率統計 問題集
物理
4年10月頃から物理は始めました。物理は本当に苦手でしたし化学系の学科であったので電磁気の独学には本当に苦労しました。あの超わかりやすいといわれるマセマシリーズの本を読んでも最初はさっぱりわかりませんでした。けど2回目読むと「ん、ちょっとわかってきたぞ?」、3回目読むと「あー、わかってきたー!」となって一番成長を感じられた教科でもあり物理がちょっぴり好きになりました。マセマは神。
使った教材
- マセマシリーズ(初等力学、電磁気、ベクトル解析)
大学物理ではベクトルを使うのでベクトル解析は読んでいて役に立ちました。rotやdiv、ストークスの定理など一見意味不明なものの意味がわかりますし、大体ベクトルでわからないことはこれが解決してくれました。ベクトルというものが具体的に頭で想像できるようになります。
- 物理のエッセンス(力学、電磁気)
マセマ電磁気は回路の説明がないためそれのために買いました。一周ザラッとしたぐらいで問題も全部解いてるわけではないです
- 電磁気学演習
- 演習力学
- 大学生の初等力学、電磁気学
正直、物理はこの大学生シリーズの問題集を何周もするほうがいいと思います。これが完璧に解けるようになったら大体の過去問は解けます。でも僕は他のもしたくなって電磁気学演習、演習力学もしました。電磁気学演習は難しかったけど中々足りないところを保管してくれて良かったです(磁性体以外はしました)。演習力学の方に関してはする必要はないと感じました。
化学
4年3月から化学はし始めました。僕は化学系の学科だったので授業用プリントで勉強できたり特に苦労することはなかったです。余裕があったので大学化学の他に高校化学も勉強しました。
非化学系学科の人は大変だけど有機化学は必ず出るので勉強するべきだと思います。
化学は暗記なので一番点が取れやすいです。ただし範囲が膨大なので早めに勉強してください。捨てないでください!
高校化学
- 鎌田の理論化学
- 化学重要問題集:名大対策のために一通り解きました。ただし、全部は解いてないです。A問題はほとんど解いて、B問題の必須問題は解いたぐらいです。
- 福間の無機化学
京大の令和4年度の過去問から高校無機から出題されてたので5年8月に急いで一通り勉強しました。でも結局本番までに暗記できてはなかったです。
理論化学・無機化学
大学化学は無機化学が実質理論化学みたいなもんです。イコールで考えておkです
- 大学への橋渡し 一般化学
非化学系の人はこれから始めるべきです
- 無機化学授業用プリントで復習
- 新しい基礎無機化学 演習←これ京大ででそうな問題が大量にあったのでおすすめです。
物理化学
- 単位がとれる物理化学ノート
- ヨビノリの動画
非化学系の人はこれぐらいはやっときましょう(僕の高専は物理化学が最難関教科で普通に過去問より難しい問題がバンバンテストで出されるのでめちゃくちゃ鍛えられてました)
有機化学
- 困ったときの有機化学上下
非化学系の人もおすすめの一品です。めちゃくちゃわかりやすいし解説もユニークで面白いです。下巻2章3章以外はやりました。化学系の人で「範囲が膨大すぎて何からすればいいかわからない!!」と思ってる人もこれからすべきです。よくまとめられて本当に感心しました。
- 有機化学演習 基本から大学院入試まで
有機の演習問題はこれで補完しましょう。たまに明らかに知らない反応や難しい応用問題がでますがそういうのは無視して、概ね京大の問題と親和があると思います。
有機化学は覚えることが多すぎるし、だんだんごちゃごちゃすると思うのでノートにまとめることをおすすめします。書いたノートは試験開始直前まで見てお世話になりました
お薦めの参考書
- duo3.0
通学中の電車で、1時間のリスニングCDを聞いて一日一周するようにしました。全ての英文を覚えて最初の方を聞いただけでスラスラ言えるようになるまで聞きました。多分duo100時間ぐらい読んだ(聞いた)と思います。toeflの英単語としてtoefl英単語3500がありますがそんなに英単語を覚えたくなかったのでduoを選びました。80点以上とか高得点を狙う人はtoefl英単語3500が良いと思います。
- マセマシリーズ
理解力が乏しい僕みたいな人には神のような参考書でした。
- 編入数学徹底研究
毎章ごとの要項がよくまとまっていて度々お世話になりました。受験三日前に章末問題を久しぶりにやってみると解けなかった問題が結構解けて自分成長したんだなーと実感できて良かったです。
- 大学編入のための数学問題集
数学はこの問題集を一番しました。6-7周はしたと思います。問題が豊富で、またページの半分が解説で詳しく書いてあり、他の参考書にはないポイントが沢山あり知識をだいぶ吸収できました。一周目は全然解けませんでしたが、解けない問題にはチェックして2周目以降にそれらの問題をやっていくという方針でしました。
- 大学生の初等力学、電磁気学
良問しかない。電磁気学は絶版になっているので僕は他の高専生から全ページpdfでもらいました(誤植は確かに多いけど答え自体間違ってるのはあまりなかったし、正誤表があるのでそんなに気にはなりませんでした)。欲しい人はtwitterのdmで言ってね
- 困ったときの有機化学上下
これを一番おすすめしたい。あの膨大な有機化学が一つの物語のようにきれいにまとめられてて本当に感動しました。
TOEFLの点数
70(R:23 L:15 S:15 W:17)
編入試験の出来
一般科目
- 数学:4-5割
- 物理:9割
- 化学:9割
※具体的な得点率がわかったら更新します
数学が今年度は傾向が変わっていたと思います。2変数の微分方程式が出ていたり、四次行列の逆行列や小数だけの行列の固有値を求める問題だったりとただ計算力が問われる問題が多かったです。
僕はそれに対応できず試験中パニクってよく考えたらすぐに解ける問題(上三角行列の固有値をもとめるやつとか)ができず爆死しました。数学の試験が終わるとすぐに名大の入学確約書の締め切り日を確認するぐらいには落ちたなと思いました。
ですが、物理と化学で挽回できたのが合格できた要因だと思います。細かいミスをいくつかしたことは後で振り返って気づいたのですが、試験終了直後は満点の手応えがありました。今年度の物理と化学はしっかり勉強していたら楽に解ける問題だったと思います。
僕のように数学ができなくても、他教科で挽回できる可能性を残すためにやはり化学は捨てるべきではないです。去年の化学は高校化学が主だったらしいですが、今年度はバリバリ大学有機化学からでていたので、高校化学も大学化学も勉強した方が良いかなと思います。
面接(口頭試問)
形式
教授方が8人コの字で座っていて、それに囲まれる感じでした。
順番に左の教授から右の教授へ一つずつ質問されました。それに答えて、たまにやや掘り下げられました。
口頭試問はありませんでした。
15分ぐらい
聞かれたこと
- 自己紹介をしてください
- 志望理由
- 志望動機で環境保全に携わる研究者になりたいといったが、そういう環境保全を学ぶうえで1番大事なことはなにか
- 大学卒業後の進路
- 自分のtoeflの点数は思っているか
- 調査書に書いてあった課外活動のことについて
- なぜ普通の高校にいかず、高専という進路を選んだか
- 具体的に高専のどういうところが自由なのか
- 尊敬する人物
- 試験の出来と最初の自己紹介でいった趣味(写真撮影)について
コメント
面接が終わるとこれは受かったか?と思うぐらいには、終始雰囲気が良かったです。上手く答えられなかったのは?ぐらいで(今もなんと答えたらいいかわからん)、たまに教授方も答えたことに笑ってくれたり強く頷いてくれました。
また、途中で調査票の成績について優秀だねと言われたので、僕ぐらいの成績でも十分優秀らしいです。
ていうかこれって去年度の体験記見てもらえばわかるのですが☆さんが面接で聞かれたことと似ているんですよね。多分去年と同じ教授方が面接官だったと思われます
1番気になったのは?尊敬する人物で、☆さんは尊敬する科学者について聞かれたので、聞かれたらキュリー夫人と答えようと考えてました。ですが実際は科学者ではなく人物を聞かれたわけで、ここで別に尊敬してないキュリー夫人と答えたらボロがでそうだから他の人言おうと必死に15秒ぐらい考えました。その考えている間は質問した教授が「例えば、スティーブ・ジョブスは~を尊敬していて、他に~は~を尊敬していて、世の中の偉人はみんな尊敬している人がいるんですよー」と場を繋いでくれてとてもありがたかったです。そして考えた末に僕は「お母さん」と答えました。こんなふうにまっすぐ僕を育ててくれたのはお母さんのおかげなので尊敬していますみたいなことを言うと教授方はうんうんと頷いてくれましたが、今思い出しても恥ずかしいです(そんなこと普段は絶対言わないので...)。
志望動機
面接では優秀な他の学生と過ごすことで自分も成長できる。理工化学という点で狭い専門にとらわれす理学と工学の基礎を重視した教育が受けれるから。進学できた場合、化学プロセス工学コースの方へ進学して~の研究がしたい。環境問題に対処できる研究者にないたいといった旨を伝えました。
よく自分の将来について考えてますねと面接では言われました。
実際は京大の雰囲気が好きで、二年次編入で京都に1年長く入れれるのはむしろメリットだと感じたからです。
受験生へ
今年度の受験者数は12人でここ数年では1番少なかったのではないでしょうか。それに対し合格者は3人とこれまた少なくなっていますが母数が少なくなれば合格者も減るのも当然だと思います。
化学は絶対捨てるべきではないです。非化学系学科で合格している人は数学で無双するかtoeflの点数がとんでもなく高いかで化学をカバーしているか、化学でしっかり点を取っている人が受かっている印象にあります。非化学系学科の人はまずは高校理論化学を勉強して、そこから大学有機、無機、物理化学へと入っていきましょう。
なので高専で化学を専攻している化学系学科の人はむしろ合格しやすいのではないかと思います(実際工化はコンスタントに合格者だしていますし)
スタプラやtwitterで一緒に勉強できる仲間を作りましょう。自分も負けないぞと勉強のモチベが上がり過去問も一緒にときあえるからです。
案外自分は受かるんだぞという謎の自信が大事なのかもしれません。僕はこれがあったおかげでどの大学でも試験直前でも緊張せずリラックスして解くことができました(流石に面接の待ち時間で緊張し始めましたが...)。
この自信は自身の勉強量から来ていたと思います。いっぱい努力してそれを自信に変えてください。
また、受かるよと言ってくれた人たちにも自信をもらったと思います。僕を信じてくれて感謝しかありません。ありがとうございます。
わからないことはtwitterのDMで聞いて下さい。
@Renchon_123 (←クソみたいなアカウントなのでジロジロ見ないでください)