京都大学高専会
体験記(しゃぴん)

ハンドルネーム

しゃぴん

編入学年度

令和3年度

京都大学での学科・コース

地球工学科

出身高専・学科

明石高専都市システム工学科

高専時代の順位

うろ覚えなんで間違ってるとこあるかもです

他大学の受験状況

編入の勉強を始めた時期と勉強時間

受験勉強始めたのは3年から4年生に上がる春休みからです。この頃は 一日2-3時間程度で4年の5月にTOEIC600点を取得後は夏休みまでほとんど勉強はしてません。夏休みから11月半ばまでは1日6時間程度ひたすらTOEFL対策に費やし(途中数学もたまにやってまし た)、11月半ばに受けたTOEFLで59点を取得し、英語の勉強を終わらせました(その後無対策で受 けた12月のTOEICで675点をとりました)。そこからは3教科あわせて平日1日8時間、休日1日10時 間程度の学習を続け、冬休みは1日9時間程度、正月も無視で有料自習室で勉強し、春休みまでの 期間も1日8時間以上をほぼ毎日続けました。春休みは1日10-11時間、その後4月からの7月頭まで のオンライン授業期間は1日8時間程度の勉強を毎日しました。その後寮に戻ってから試験までは 毎日朝起きてから寝るまで1日少なくとも10時間以上はほぼ毎日勉強しました。

過去問を 解き始めたのは教科によりますが5月の真ん中くらいだったと思います。

総勉強時間は2800時間くらいだと思います。

一般科目の勉強

英語

結局当日試験にな りましたが、形式が不明であまり差がつかないと読んで、当日試験対策はほとんどしていません。

TOEFLに関しては

を使いました。

具体的には最初にまずTOEIC対策としてTOEIC のパート2を1.6倍速ディクテーションを一ヶ月くらい続け、ここでリスニングの基礎力ができま した。(この後リスニングの勉強はほとんどやってません)

その後夏休みの期間でDUO3.0 を創賢塾さんのやり方を参考にシャドーイングも含めると計14周し、560例文をほぼ完璧に暗記 しました。

夏休みが終わってから11月半ばの試験日までは、ちょうど1年間の留学から帰っ てきた寮の友人に手伝ってもらって毎日テンプレートをベースにスピーキングの練習をしたり、 問題集を解いたり、中国TPOで実践的な練習を積んだりしました。

数学

元々数学がだいぶ苦手な教科だったので入念に対策しました。

メインで使った教材は下記のと おりです。

対策としては夏休み明けくら いから大学編入のための数学問題集を解き始め4月までに4周くらいしました。この間にマセマの 微分方程式もやりました。(2階まで)

途中冬休みに苦手な漸化式やベクトル、線形代数を 克服するために線形代数の徹底演習と、筑波大学の線形代数の講義動画、坂田アキラのやつ2冊 をやりました。(正直ベクトルはあんまり出ないしいらないと後から思いました。漸化式も行列 や微分方程式に似せて解くやり方でだいたい解けるのでやる必要なかったです。)

その後 オンライン授業期間でさらに大学編入のための数学集問題集を8周し(計12周しました)、さらに 線形代数の徹底研究と微積分の徹底研究を2週くらいずつやりました(微積分のほうは時間がなかっ たので例題だけ)

4月くらいに過去問特訓をやってみたのですが1章のC問が初見で8割くら い取れたのでやるのやめました。

過去問は9年分やって、難しい年は6割くらい、簡単な 年は9割近くできました。

物理

主に使ったのは次の4冊だけです。

まず春休みに最初にマセマの電磁気学と力学をそれぞれ3周しました。その後受 験まで大学生の初等力学を4周くらい、大学生の電磁気学は8周くらいしました。

サイエ ンス社の本はあんまり分かりやすくなかったのでやってません。大学生の初等力学と大学生の電 磁気学は誤植こそ多いですが、編入予備校の講師が書いた本で、いろいろな大学の編入試験の過 去問を題材にしているのでオススメです。また中身を見てないので確証はありませんがマセマの 問題集バージョンも京大の試験と親和性のありそうな切り口の本だと思うのでやってみてもいい と思います。

化学

メインで使った参考書は以下のとおりです。

-高校理 論化学-

-大学有機化学-

-大学無機化学 -

-物理化学-

まず化学はちゃんと勉強したほうがいいです。 過去の体験記では化学を切って受かる方も多いですが、確実に勝ちを狙いに行きたいならちゃん とやってください。絶対的なアドになります。

最初は高校理論化学の勉強から始めまし た。高校無機化学と高校有機化学は出ないのでやらなくていいです(同じ有機化学、無機化学で も大学範囲と高校範囲はまったく別の教科と考えてください)。

まずTOEFLが終わった11 月半ばから理系化学精説を3周ほど読んだあと、鎌田の理論化学を適宜見ながら、基礎問題精講 を4周くらいしました。分からないところは鉄板塾の動画で理解しました。その後4月くらいから は理論化学に関しては重問を3周くらいやりました。

正直最初に理論化学は鉄板塾の動画 が網羅性、分かりやすさともに最強だと思います。鎌田の理論化学でなんとなく全体をさらった あと適宜鉄板塾の動画を参考にしながら重問を解くのが一番効率がいいと思います。

有 機化学に関しては3月頭くらいから始めました。最初にマクマリーを9章くらいまで読み進めまし たが分かりづらかったので、困ったときの有機化学上・下を購入してこっちをやってみました。 有機化学に関してはこの困ったときの有機化学が圧倒的に分かりやすいと思います。背伸びして マクマリーやって困る前に最初から困った有機化学だけをやり込んだらいいと思います。

僕は5周くらい読んで、すべての反応を紙にまとめて(40枚くらいになりました)全部覚えました。

その後仕上げとして有機化学演習-基本から大学院入試までを3周くらいやりました。この本は困ったときの有機化学にのってないマニアックな反応が後ろにすすめるにつれ増えてくる ので6章くらいまででいいと思います。僕も見たことない反応で合成問題などでも汎用性があま りなさそうなものはすべて飛ばしました。

あとは慣用名の暗記をがんばってください。 京大は意地悪なので慣用名覚えてないとそもそも解けない問題がおおいです。

物理化学 は5冊くらい実際に買って見ましたが、当日もそこまで難しい問題は出ないので、単位のとれる 物理化学ノートが一番京大対策にマッチしていると思います。これを3周くらいとヨビノリの動 画を3周くらいみました。

僕は非化学系で学校にも聞ける人がいなくて参考書選びや学習 に困ることが多かったですが、少なくとも参考書に関してはここに書いてあるものをそのまま使っ てもらったら大丈夫だと思います。

専門科目の勉強

試験1日目終了後、徹夜で 全力で詰め込みました。構力、地盤、衛生、計画、水理、物理の波の範囲を具体的な問題は解け ないでいいので概念や公式の理解に重点を置いて暗記しました。

お薦めの参考書

 →網羅性○

 →線形変換とベクトル空間が一番詳しく書いてる参考書だと思います

 →大学編入のための数学問題集で抜けてるところを補完 できます

 →有機化学はこれで決まり です

 → スキマ時間に

 →秀逸

 →電磁気はこれで決まり

 →手軽に見れて分かりやすさ抜群です

 →理論化学はこれやっとけ感

 →TOEFLの勉強ほぼこれ一冊で完結します、死ぬほどやり込んでください

 →浅すぎず深すぎずいい塩梅って感じです

TOEFLの点数

59(R15,L13,S17,W14)

編入試験の出来

一般科目

面接(口頭試問)

形式

面接終了後すぐに文字お越ししたものでかなり正確だと思います。

面接

面接官4人

時間20分

終始穏やかな雰囲気

一列に並んだ面接官が左から一人 づつ質問をしていく

聞かれたこと

時系列順です。面接終了後すぐに文字起こし したのでかなり正確だと思います。

→石油開発のエン ジニアになるために必要な知識が積める最適な環境が京大だから。(3年前に林教授の研究室を訪 問したことも言った)

→石油の増進回収 技術(EOR技術)などの石油開発にまつわる研究がしたい

→地盤改良に応用するために、超微粒子セメントを地盤への浸透性能を調 べる研究をしている。以下研究の概要を話した。

→神 戸大学市民工学科、筑波大学工学システム学類、明石高専専攻科

まだです。京大が一番最初に出ます。

→もちろん京大です

→相関係数を用いる、以外 はほとんど答えられず…確率は勉強したけど統計はあんまりやってない…って言った

→レイノルズ 数が大きければ乱流、小さければ層流

層流と乱流が具体的にどんな状態かは、実験でイ ンクを管内に垂らしてどんな挙動をするかで答えた(層流ならまっすぐインクが流れ、乱流なら インクが乱れて拡散しながら流れる)

→管 の直径と流速を動粘性係数で除したもの。

→第1法則は系の内部エネルギー変化が外界からされた仕事と 外界から得た熱の和に等しい。第2法則は系の状態が変化するときエントロピーが必ず増大する。 ただし準静的かつ断熱での変化においてのみ変化の前後でのエントロピーは等号が成り立つ。

定圧状態において系に出入りする熱のこと。

→地球温暖化はデメリットだけでなく、北極海の氷が溶けることで北極海ルートという新たな貿 易ルートが開拓され、また北極海に眠る原油の採掘が可能になる脱炭素社会の風潮もあるが、も し自分が石油開発のエンジニアになったら、そういう正の影響を強く意識する。

→面白そうな研究室がないか自分で調べて、研究室のサイトに載っていた林教授 のメールアドレスに直接問い合わせ、研究室訪問させてもらった

→行動力がすごいね、

→転学科して1 年遅れているので都市科高専2年のときに行った(自分でもいつ行ったかちゃんと覚えてなくて、 後から林教授とのメールのやりとり調べたら、ほんとに行ったのは3年のときだった、てへぺろ)

研究室訪問で色んな機材や技術などを見せてもらったと思うけど、一番印象に残ったも のは何?

→(研究室訪問のとき、研究関連の具体的な内容はあんまり見せてもらってない …よし話をすり替えよう)

研究そのものではないのですが、当時京大は雲の上の存在だと 考えていた自分の合格に対する自身の無さを吐露したところ、「勝てばいいだけだ。誰にでもチャ ンスはある。」と言われた。当たり前のことだが、一線で活躍する研究者の口から出たその言葉 は重みがあって、印象に残り、受験勉強のときのモチベーションとなりました。

建築学科2年のときにトビタテ留学ジャパン に採用されネパールで5週間の環境保護ボランティアに参加した。その中で外から見た日本や、 自分の将来の身の振り方について深く内省し、転学科を決意した。

→トビタテ採用され たんだ、すごいね

じゃあ時間きたのでこれで面接終了です、 お疲れ様でした。

コメント

全力でやって完封してください。

化学捨て たらだめです、負けの要因にしかならないです。

数学が大問4つで2時間、物理と化学が 大問2つずつで計2時間という形式から、たぶんですが

数学100点満点

物理、化学 はそれぞれ50点満点

だと思います。

僕がネット上の情報や過去のOBに聞いてまわっ た結果の分析として

志望動機

面接のとこに書きました。

受験生へ

どん なに苦しくても最後まで諦めず自分を信じ続けた人が勝ちます。

才能の無さは努力量で まかなってください。

しかし努力のベクトルの向きが合格の方向に向いていなければ、 いくら努力しても無駄です。

常に自分の努力のベクトルは合格に向いてるか疑い修正し ながら学習を進めてください。

ただの努力は普通に裏切りますが、正しい場所で正しい 方向性で十分な量なされた努力は裏切らないことのほうが多いです。

あとこれは好みの 問題もありますが、基本的に参考書は何冊も手を出してどれも中途半端にするより、参考書を絞っ て、それを何周も何周も覚えるくらいまで繰り返し取り組んだほうがいいと思います。あんまり 頭のいい人じゃなくても、やりこめば当日類似問が出たときに瞬殺できますし、瞬殺できれば思 考を必要とする問題に十分な時間をさくことができ、結果として点数の底上げになるからです。

少なくとも情報格差に関してはこの体験記でだいぶ埋めることができたのではないかと 思いますのであとは、上記の言葉を胸にひたすら頑張ってください。

苦しいと思います が、1年間どうか諦めず最後まで戦い続けてください。

明石高専でも他高専の方でも関係 なく受験に関する相談は受け付けていますので受験で困ったときは気兼ねなく以下のツイッター にDM送ってもらえればと思います。

@tatakaumoyasi

2024年09月01日 by しゃぴん