京都大学高専会
単位認定について

※この情報は平成23年度現在のものです。

単位認定とは

 京都大学工学部の卒業要件として、134単位(卒業研究を含む)以上修得しなければならないとの規則があります。高専卒業生は3年次から編入するため、高専で履修した単位の一部(60単位迄)が京都大学での卒業要件を満たす単位に読み替えられます。これを単位認定と言います。

高専と大学の単位の数え方は異なる

 高専と京大では単位の数え方が違います。高専の場合は大抵、「90分の授業を1コマないし50分の授業を2コマを半年の間受けると1単位」ですが、京大では

  • 講義は90分の授業を半年受けると2単位
  • 演習・語学は90分の授業を半年受けると1単位
  • 実験は180分の授業を半年受けると1単位

となっています(語学、実験等には通年の科目もある)。大抵の授業は普通の講義なので、京大に編入してからは、単位数だけで言えば今までの倍近いペースで集められます。ちなみに、高専では5年で167単位が卒業用件でしたが、京大は4年で134単位。1単位取るための時間が半分でも、必要な単位が増えるわけではありません。しかし、このシステムで楽ができるのは1年の時から京大にいる人の話。編入はやっぱり忙しいです(だから高専会があると言っても過言ではない)。

注)最近では、高専でも「講義は90分の授業を半年受けると2単位」とする動きも出てきているようです。

単位認定についての規則

 単位認定は次の5科目に分けられます。

  • A群・・・文学、哲学、経済学、法学など人文系科目
  • B群・・・数学、物理学、化学など工業系の基礎になる理数系科目
  • C群・・・英語、ドイツ語など外国語科目
  • D群・・・スポーツ実習など保健体育系科目
  • 専門・・・工学部の各学科、各コース毎の科目

 単位認定数の上限は現在まででは60単位となっています。また、工学部科目とB群を合わせた認定の上限は原則40単位と募集要項に書いてあります。

※平成24年度編入では単位認定の上限が次のように変更されています。

  • A群・・・・・・・・・・4単位
  • C群(英語)・・・・・・4単位(1回生前期・後期)
  • C群(第二外国語)・・・4単位
  • D群・・・・・・・・・・4単位
  • 群および専門科目・・・30単位(専門科目は10単位)

高専時代に知っておきたいこと

 最も重要なのは「語学」についてです。京大工学部の語学の卒業要件は英語6単位と第2外国語(独、仏、中国語等)4単位です(地球工は科学英語を含めて英語7単位)。まず第2外国語ですが、高専時代に4単位履修されることを強く奨めます(ほぼそのまま認定されます)。また、英語科目も出来る限り多く取ることを推奨します。

 ただし、英語科目の認定では「英会話」などの名前の科目よりも(会話の授業が京大に存在しない為か?)、「英語A」とか「英語演習」のような名前の科目のほうが認定される傾向にあります。また、TOEICでも高専で代替される科目名によっては認定される場合があります。

進級・卒業に必要な単位の目安

 卒業に必要な単位は年によって変わることがあります。京大の卒業に必要な単位は134単位です。工学部では先ほど挙げたように、A群は16単位、C群は10単位必要です。B群は学科によって違いますが、最低28~30単位必要です(これらの単位は卒業研究に着手する際に既に必要)。更に単位の数え方にも制限があって

  • B群は、学科ごと指定された科目の単位でないと、卒業に必要な単位として認めない。更に一部学科では、一定単位以上取っても、卒業に必要な単位としては認めない。
  • A群は、16単位以上取っても16単位として数える(全学科)。
  • C群は、10単位以上取っても10単位として数える(一部学科)。
  • D群は、4単位以上取っても4単位として数える(全学科)。

などなど、結構いろいろな制限があります。実はこの制限によって、認定された単位が自動的に意味を持たなくなることがあります。例えば、学科にもよりますが、第二外国語の単位は4単位までしかカウントされません。しかし、ドイツ語の単位が5単位認められるということも珍しくありません。ただでさえ認定数が少ないのに、実際は数字上より単位が少ないということになります。

 また、卒業研究を着手する(4年生に進級する)にも修得単位数の条件があります(基本的にA、B、C群は卒業要件を満たしていなければ卒業研究に着手できない)。

2013年04月12日