ハンドルネーム

Tacky

編入学年度(大学への入学年度です)

平成19年度

出身高専・学科

和歌山高専 物質工学

京都大学での学科・コース・サブコース

工業化学科 工業基礎化学コース

高専時代の順位

1年:1
2年:1
3年:1
4年:1

他大学の受験状況

大阪大学 基礎工学部 化学応用科学科 合成化学コース:合格
大阪市立大学 理学部 化学科:合格

編入の勉強を始めた時期と勉強時間

  3年夏くらいからTOEICや英検など資格試験のために英語をぼちぼち始めました。
  4年になって編入するか就職するか迷っていましたが夏休みの企業インターンシップで研究職に憧れ編入を決意!夏休み後半から編入に向けて勉強を始めました。本格的に始めたのは春休みに入ってからです。
勉強時間は平日:4〜6時間くらい、休日(春休み含):6〜10時間くらいです。
  5年生になると卒研で毎日遅くまで残らされましたが、合間をぬっては問題を解いていたので上記の勉強時間を保てていました。
勉強時間を記録していくとモチベーションもあがると思います。

一般科目の勉強

  • 英語
  •   個人的に最も時間をかけた科目です。
     文法→英文解釈(読解)→和訳→英訳の順に勉強しました。また単語はこれらと並行して行いました。
     京大は直接文法を問われるような問題は出ません。一般受験生のように深くやる必要はなく最低限の文法事項だけ身につけました。そして個人的には次の基礎と応用をつなぐ英文解釈が最も重要と考えています。今までテキトーに読んでいた英文が英文解釈の勉強をしっかり行うことにより明確に理解できるようになり読解力が飛躍的にUPしました。ここまでしっかりやれば基礎は身についているので後は直接点数につながる和訳、英訳をひたすら勉強するだけです。また、自分は京大英語の特徴である要約問題対策も軽く対策はしました。
     受験当初は英語が苦手でTOEICのスコアは450でした受験後には660まであがっていました。TOEICのReading Sectionで300点、英検でいうと2級の実力があれば京大編入試験の英語では合格点をとれると思います。

  • 数学
  •   英語の次に時間を割いた科目。いきなり徹底演習に挑むもあえなく挫折・・・。教科書を数ヶ月かけて一通り復習した後、再び徹底演習をやりはじめました(春休み)。わからないところは飛ばし2周目以降にとっておきました。3週くらいはしましたが京大・阪大クラスになると徹底演習のみでは苦しいです。自分は余裕がありませんでしたが時間がある人はより高度な明快演習などもやったほうがいいと思います。
     また、京大対策として教科書にある公式の証明などはすべて頭に叩き込んでいきましたが試験に出なかったのでほとんど意味がなかったです。線形空間、応用数学の範囲は全くやりませんでした。

  • 物理
  •   うちの教授がひどかったため物理の知識は基本も含めほとんどゼロに等しく、高校レベルから始めました(力学、電磁気学)。橋本流で一通り基礎となる土台を作っていったのですがこの参考書は非常にわかりやすく実力がついたと思います。次に微積分を少し使う大学1・2年生のための演習物理をしました。自分はこれ以上のことはしなかったのですが旧帝大を目指す人はもう少しレベルの高い問題集をやったほうがいいと思います。物理は問題パターンがそれほど多くないので問題数をこなすのが重要です。得点源ですのでしっかり勉強してください。また波動は阪大基礎工対策に高校レベルを少し、熱力学は専門科目で、原子物理の範囲は全くやりませんでした。

  • 化学
  •   化学科ですので一般化学の勉強にはそれほど力はいれませんでした。ただ一般化学(高校化学?)の特徴として暗記問題が多いことがあげられます。ゆえに受験に近づくにつれペースを上げていったほうがいいと思います。自分は実戦化学重要問題集1・2を何周もしました。京大の一般化学は難しいと敬遠されがちですがH18年度以降易化傾向にあります。他学科でも差がつくようになってきたのでしっかり勉強しておいたほうがいいでしょう。

専門科目の勉強

 専門科目は一見範囲が膨大のように思えますが実はそうではありません。工業化学科以外に当てはまるかどうかわかりませんがちょっとした裏技的要素を紹介します。過去問を研究してもらえばわかりますが、ある範囲のみに焦点が絞られています。基本的に京大3回生以上で習う範囲はでません。2回生で学ぶ専門教科のシラバスを見ながら勉強スケジュールを立てるのがベストです。問題も京大で使用されている教科書に沿って作成されているのでそれらの教科書で勉強するのがよいでしょう。また、京大の定期試験も非常に役に立ちます。特にもっとも難しいと思われる化学プロセスは定期試験と全く同じ問題がでている年が数年あります。定期試験はクラスターAというサイトで手に入るのでぜひ活用してみてください。自分は公開されている定期試験は全てやりつくしたので大学院試問題も5年分ほど手をつけました。
 

  • 有機化学
  •   基本的には高専で使っていた教科書と併用して三共出版の有機化学演習で基礎固めを行いました。京大ではハート有機化学が使用されていますが命名法が英語で書かれていないなどの理由で参考にはしませんでした。また現時点で市販されている有機化学の最良の演習書はサイエンス社の『基礎有機化学演習』といって過言はありません。これは唯一、編入試験の問題を取り上げているすばらしい演習書で、点に直接つながります。友人に教えてもらったのですがこれのおかげで有機が得意になりました。

  • 物理化学
  •   大きく分けて、量子化学と熱力学の基礎が出題されます。 京大で使われている教科書はムーアですが、自分には合わなかったためアトキンス物理化学を使用しました。以前、京大でこの教科書が用いられていたこともあってか過去問はこれを見ながらすれば大体解けます。高専で習わなかったことも普通に出題されますので注意してください。

  • 無機化学
  •  この科目は京大で使われている教科書『シュライバー無機化学』で勉強することを薦めます。問題は全てこの教科書から出題されているといっても過言ではありません。また定期試験の類似問題も多数見られます。近年、d軌道錯体の範囲も出題され始めたのでこのあたりも手をつけておいたほうがいいでしょう。

  • 分析化学
  •   他の科目に比べるとやさしいかもしれません。ひたすら計算ですが電卓使用可です。京大の教科書は洋書ですので高専の教科書で勉強することをお奨めします。自分は分析化学-溶液反応を基礎とする で勉強しました。

  • 化学プロセス
  •   おそらく最も難しい科目です。京大の教科書『化学プロセス工学』が無ければ手も足も出ないかもしれません。この本特有のシェルバランスの概念などが普通に出題されています。ただ範囲は限られているので重点的に勉強することが出来ます。H19年度の試験から傾向が変わったのか、反応工学の範囲が出なくなったので翌年以降の試験で傾向を研究してください。

お薦めの参考書

  • 英語
  • 速読英単語 必修編 風早寛 Z会
    DUO3・0 鈴木陽一
    アイシーピー ビジュアル英文解釈(part1,part2) 伊藤和夫 駿台文庫
    英文和訳演習(入門,中級) 伊藤和夫 駿台文庫
    英語総合問題演習(中級) 伊藤和夫 駿台文庫
    英語要旨大意問題演習 伊藤和夫 駿台文庫
    竹岡広信の英作文(原則編) 竹岡広信 中経出版

  • 数学
  • 大学編入試験問題 数学/徹底演習 林義実 森北出版

  • 物理
  • 橋元流解放の大原則問題集1,2 橋元淳一郎 学習研究所
    橋元の理系物理I・II頻出問題解法―入試で点が取れる (大学受験実戦ゼミV) 橋元淳一郎
    大学1・2年生のためのすぐわかる演習物理 前田和貞 東京図書
    なるほどワカッタ!電磁気学 大伴 洋祐 オーム社

  • 化学
  • 化学1・2重要問題集 数研出版編集部

  • 有機化学
  • 基礎有機化学演習 吉原 正邦 三共出版
    基礎有機化学演習(新・演習物質科学ライブラリ)  大須賀 篤弘

  • 物理化学
  • アトキンス物理化学<上> アトキンス 東京化学同人
    化学熱力学を中心の基礎物理化学 杉原 剛介 学術図書出版社

  • 無機化学
  • シュライバー無機化学<上> シュライバー 東京化学同人
    無機・分析化学演習―大学院入試問題を中心に 竹田満洲雄 東京化学同人

  • 分析化学
  • 分析化学-溶液反応を基礎とする 大橋弘三郎

  • 化学プロセス
  • 現代化学工学 橋本健治 産業図書 反応工学 橋本健治 倍風館
     

使った参考書はまだまだありますがいいと思ったものだけ載せています。

編入試験の出来

  • 京都大学
  • 数学:3
    物理:5
    化学:8
    英語:7
    専門:7割
      テスト内容は他の編入生が書いていると思うので省きます。
      数学は鬼のように難しかったです・・・1のテイラー展開しかできませんでした。物理は電磁気があまりできませんでした。

  • 大阪大学・基礎工学部
  • 英語8割
    数学4割
    物理9割
    化学9割
     同じく数学が難しかった・・・
     物理は近年で最も簡単だったと思います。

  • 大阪市立大学
  • 英語9割
    専門8割
     過去問が市大HPに全て公開されているので参考にしてください。 専門は物理化学、有機化学、無機化学から成っています。

面接(口頭試問)

  • 京都大学
  • ・ 志望動機   あっさりと
    ・ 卒研について 細かいところまで突っ込まれる
    ・ 好きな教科  有機と答える
    ・ 興味のある強化 無機化学と答える → 「君、矛盾してるよ」と叱責を浴びる
    ・ 化学工学は好き? あまり興味が沸かないと答えると説教風に良さを語られる
    ・ 京大にはチャラチャラした学生もいるがどう思う?  個性的でいいと思う→ふーん
    ・ 後は提出した書類の中から質問  部活動etc → 雑談へ

     工業化学科の面接は偉い教授方10人ほどに囲まれた圧迫面接でした。しかし面接の時点で既に合否は決まっていそうです。面接官の手元には筆記の結果があるようで『物理化学の出来があまりよくないようだけど入学するまでにしっかり勉強しといて』的な合格を暗にほのめかされるようなことを言われました。

  • 大阪大学・工学部
  • ・ 志望動機
    ・ 卒業研究
    ・ 阪大で興味のある研究室 ○○先生の無機錯体というと○○先生がその場にいて『うちは無機錯体ではなく有機錯体ですが』とダメ出しされる。
    ・ 筆記の結果見ながら『君、数学平均ないよ』と言われる。

    教授5人くらいで穏やかに進行しました。

  • 大阪市立大学
  • ・ E1反応、E2反応について黒板を使って説明
    ・ 水分子が特異構造をとることにより生じる水の特徴を黒板を使って説明

     市大は筆記試験の他に口頭試問と題して教授陣(8人くらい)の前で問題を解かされます。

    志望動機

    ・ 化学のレベルが高い
    ・ 学歴etc

    受験生へ

      合格の鍵は編入試験に関する情報量だと思います。数少ない情報をWebサイトなどで拾って役立ててください。最後は自分との戦いになると思うけど頑張れ!!

    質問等あれば遠慮なく連絡ください。
    t.masaki@at2.ecs.kyoto-u.ac.jp


    平成19年11月21日作成 by Tacky