ハンドルネーム
zao
編入学年度
平成23年度
京都大学での学科・コース
情報学科 数理工学コース
出身高専・学科
長野高専 電子情報工学科
高専時代の順位
- 1年:3番
- 2年:4番
- 3年:2番
- 4年:2番
- 5年:1番
他大学の受験状況
- 東京大学 工学部 システム創成学科:不合格
- 千葉大学 工学部 都市環境システム学科:合格
- 大阪大学 基礎工学部 情報科学科 数理科学コース:合格
編入の勉強を始めた時期と勉強時間
英語は3年の秋から始めましたが、本格的に試験勉強を始めたのは4年の秋からです。勉強時間はまちまちで、平日30分~3時間、休日1~4時間くらいだったと思います。1週間毎日3時間以上やることもあれば、1ヶ月まるまるサボってたりもしました。京大を受験しようと思ったのは5年になる直前で、そのときは東大志望だったため、京大用の勉強はあまりやりませんでした。
一般科目の勉強
英語
3年の頃は単位認定の関係でTOEICの勉強を中心にしていました。DSでTOEIC 600を超えた先輩がいると聞いて、それに影響されてDSのえいご漬けをひたすらやっていました。それ以外には単語帳以外ほとんどやりませんでした。4年になったらえいご漬けに飽きてしまったので、読解、英作文の勉強を始めました。この頃は単語帳と読解がメインで、英作文はたまにやるという程度でした。5年はリスニングを中心にしていましたが、実際のところほとんど勉強していません。
TOEFL用の対策というのは特にしませんでした。他大学の過去問もほとんどやっていなかったので、英語は受験に関して完全に丸腰でした。
数学
4年の選択に編入対策用の授業があったのでそれを受講していましたが、前期が終わった段階でこのままではヤバいと思い、自主的に勉強するようになりました。はじめは徹底演習をやっていたのですが、問題が難しすぎたので1、2章だけやって諦め、教科書をやり直すところから始めました。線形代数については教科書に加えてジョルダン形まで手を出しました。4年の終わり頃だったのでかなり焦りましたが、教科書に戻ってやり直したおかげでこのあとの勉強がだいぶ楽になりました。時間がなかったので、教科書が終わってすぐに他大学の過去問を解きはじめました。わからなかった問題は先生に聞いたりして自分で解けるようにしました。
物理
選択で力学中心に編入対策する授業があったので、4年の間はそれを聴講していました。それと同時に高校初級の参考書で勉強していました。5年になってから電磁気の勉強を始めました。試験直前まで物理は苦手でしたが、試験1ヶ月前にOBの方から物理の集中講義をしていただいたおかげでだいぶ楽になりました。
化学
やろうやろうと思っていましたが、化学があるのは京大だけだったということもあり、結局ノータッチでした。
専門科目の勉強
工業数学
複素関数の授業が5年の前期にあったので、それに先行する形で教科書をバリバリやりました。徹底演習の複素関数の章も一応やりました。
工業力学
特にやっていません。過去問を眺めて難しそうだなあ、とか思っていました。
お薦めの参考書
- ビジュアル英文解釈 Part1、2
- システム英単語
- 工業英語ハンドブック
- えいご漬け
- 数学の教科書(森北出版/大日本図書)
- 橋本物理(高校用/大学用)
- 詳解シリーズ(共立出版)
読解の勉強で使いました。和訳をすると勉強している気分になります。
単語帳ですが、実際には半分くらいしかやっていません。CDで音声を聞いてシャドーイングするといいと思います。
例文を書き取っているうちに、簡単な英文の組み立て方を身につけられるかもしれません。一部の大学では基本的な専門用語が出題されるので、その対策に使いました。
参考書じゃないですが、英語が苦手な人は慣れるのにいいかもしれません。単語帳とあわせてやるとランクが上がりやすくなると思います。
数学はまずこれをやり直すことから始めるべきです。昔やったことは案外忘れています。定理や公式の証明を順番に追っていくだけでも理解が深まります。
物理が苦手な人はこのくらいの難易度から始めるといいと思います。僕は高校用のものだけやりました。
物理(工業力学含む)の編入試験問題はほとんどこれに書いてあります。過去問の解答作成に適していると思います。
TOEFLの点数
49(R:20, L:8, S:9, W:12)
5月22日に受験しました。よくわからなかったのでノリと勘で答えました。4時間ぶっ続けはなかなか辛かったです。
編入試験の出来
一般科目
- 数学:6割(1完3半)
- 物理:8割(一応完答)
- 化学:0割(捨ててたから物理に時間を振った)
専門科目
- 工業数学:8割(1完2半と少し)
- 工業力学:6割(2完)
どの科目もぶっつけ本番で、全体では良くて5~6割くらいでしょう。僕自身合格したことに驚いています。数学、物理はわからない問題でもごちゃごちゃ書いたので、かすかな部分点に期待してました。工業力学は最後の年になって傾向を変えてきましたが、過去問をやっていなかったのであまり関係ありませんでした。
面接(口頭試問)
形式
面接室には3人の面接員がいて、それぞれが自由に質問をする形でした。決して圧迫面接ではなく、淡々と質問されました。
聞かれたこと
- (あったら)志望動機
- 卒研について
- 試験の出来
- 化学はどうなのか?
- 数学の話(高専ではどんなことをやっているのか)
- 情報工学と数理工学の違いは何か?
- 英語の話(英語はどんなことをやっていたのか)
志望動機
専攻したい分野があったのはもちろんですが、京大は実力試しの意味合いが大きかったです。他大学の受験状況からわかる通り、割と名前で選んでいます。
受験生へ
勉強する環境はとても大事です。一人だけでやろうとするとなかなか大変です。それと、僕は勉強量についても少し後悔しています。そういうわけなので、編入を考えている方は、仲間を見つけて積極的に勉強するといいかもしれません。
京大の問題は難しいですが、素直な式変形だけで解ける問題や、教科書の練習問題に毛が生えた程度のものもあります。そういった問題を落とさないようにすることが大事だと思います。あと、英語は低学年からコツコツやればTOEFLでもそこそこの点が取れると思います。サボってた自分が言うのもなんですけど、積み重ねは大事です。
来年度からは2年次編入+TOEFLの二重苦となり、より志願者が減るものと思われます。一般科目のみの試験のせいで化学の比重が重くなり、化学系学科以外の方には厳しくなるかもしれませんが、ある意味狙い目です。がんばってください。