京都大学高専会
体験記(jun)

ハンドルネーム

jun

編入学年度

平成20年度

京都大学での学科・コース

地球工学科 土木工学コース

出身高専・学科

木更津高専 環境都市工学科

高専時代の順位

  • 1年:10番
  • 2年:2番
  • 3年:3番
  • 4年:1番

他大学の受験状況

  • 東京大学:不合格
  • 豊橋技科大:合格
  • 千葉大学:合格
  • 東京工業大学:不合格

編入の勉強を始めた時期と勉強時間

 勉強を始めた時期は4年生の春からで、とりあえず学校の問題集の数学を適当に解いてました。この頃は勉強は気が向いたときで、時間もまちまちです。

 本格的に勉強を始めたのが4年の9月頃です。英語はまったくできなかったので中学生レベルの復習から。数学は編入試験問題の参考書を解いていました。1日2時間程度の勉強です。

 12月からは数学は過去問をひたすら解く。英語は単語帳をひたすら聞いて、読んでの繰り返し。1日6時間程度です。

 春休みはダレました。正直勉強してないです。

 4月からは数学は変わらず過去問を解く。英語は長文を読む。リスニングを毎日と同じことの繰り返し。1日6時間程度です。

 6月からは京大を受けることを決めたのがこの時期だったんで、ここから化学と物理の勉強を始めました。東大受験の1週間前になったら勉強のやる気が無くなりダレました。1日5時間程度です。

 夏休みは物理と化学に重点をあてて詰め込みました。数学は確率のみ実施。1日5時間程度

一般科目の勉強

英語

 英語の編入試験問題は東大と京大のしかやってません。京大学では英文和訳、英文要約、和文英訳の3問構成です。

英文和訳・英文要約

 単語はそれほど難しくなく、文法もそこまで難しくありません。要領よくこなせるように問題を解いて慣れました。

和文英訳

 これも慣れです。先生に添削してもらうことを繰り返しました。どれか一つずつ勉強するのではなく、すべて同時進行で勉強を毎日積み重ねれば、気がつかないうちに実力がつきます。

数学

 色々な難関大学の問題をひたすら解きまくりました。苦手は分野は解答パターンを覚えるまで何回も同じ問題を解きました。考えてもまるっきりわからない問題は直ぐに諦めて先生に質問に行きました。考えたら解けそうな問題は頑張って解いてました。実際の試験ではほとんど解けていません。テスト中に泣きそうになりました。

物理

 試験時間は物理と化学合わせて2時間とです。力学・電磁気学の2問が出題されます。問題集に掲載されているような平易な出題されるので落としたくない教科です。勉強方法ですが、学科の特性からか、力学は問題集をこなして終り。電磁気はまったく理解できていなかったので高校生の参考書を用いてイメージをつかんで、サイエンス社の問題集の例題(基礎)だけを理解しました。

化学

 電子の起動と鉄の分子量の問題しか解けませんでした。化学の勉強を始めた時期が遅かったので自分の頭じゃムリと途中で判断して勉強を止めました。なので化学についてはアドバイスできません。ごめんなさい。ただ、点数が悪くても平気っぽい。でも油断しないで、絶対に受かりたいなら勉強した方がいいです。

専門科目の勉強

 地球工学科(土木コース)は口頭試問です。

 勉強は4年間の積み重ねですので、テスト前2-3日間に確認した程度です。ただ、自分の高専は土木計画をやっていないので付け焼刃程度に勉強しました。

お薦めの参考書

  • 演習力学 (セミナーライブラリ物理学 (2)) 今井 功、高見 穎郎、高木 隆司、吉沢 徴
  •  力学はこれで十分かと

  • 電磁気学演習 (理工基礎 物理学演習ライブラリ) 山村 泰道 北川 盈雄
  •  電磁気はこれで十分かと

  • 大学編入試験問題 数学/徹底演習 (第2版) - 微分積分/線形代数/応用数学/確率 林 義実 (著), 山田 敏清 (著)
  •  編入試験の数学がどんなものかを知るには良い参考書かと。が、京都のレベルには及びません。やっぱり数学の一番の参考書は過去問です。

  • 速読英単語1 必修編 (単行本) 風早 寛 (著)
  •  やっぱり単語力は必要です。100-200wordの文を読む中で単語を覚えようとするのでおすすめ。

  • 大矢英作文講義の実況中継―高2~大学入試 (実況中継シリーズ) (単行本) 大矢 復 (著)
  •  英作が始めて!って人にはお勧めです。わかりやすいです。専門の単語は別途に覚えてくださいね。

編入試験の出来

一般科目

  • 英語:6割
  • 数学:3割
  • 物理:8割
  • 化学:1割

専門科目

  • 教科書のような完璧な解答:1割
  • つっこまれながら解答していく:5割
  • 微妙な解答:1割
  • わかりません!:3割

面接(口頭試問)

形式

  • 専門の面接官4人(それぞれの分野1人)進行係一人
  • 内容は構造・土質・水理・土木計画の4つです。
  • 試験時間は20分くらい

聞かれたこと

 基本的なことしか聞かれません。

構造

  • 中国の橋がこわれましたね。原因はなんですか。
  • 昔の鉄筋とコンクリートの応力ひずみ曲線かいて。
  • 最近の鉄筋とコンクリートの応力ひずみ曲線かいて。

土質

  • 土の応力とは
  • 圧密とは
  • ダルシー則とは

水理

  • 等ポテンシャルとは
  • 似則について
  • フルード数とかレイノルズ数

土木計画

 所詮付け焼刃です。質問がわかりませんでした。質問の意味が解ったのだけ書きます。そしてこれが一番長かった(泣)

  • ハザードマップについて
  • 平板測量の三角形の測量をしたときに生じる、誤差の配分、もしくは対処方法

一般的なこと

 あと専門以外にも進行係さんに一般的なことも聞かれました。興味をもったことを聞いてくるようです。

  • なんで京都大学か?
  • 学部後は?
  • どの研究室に行きたいの?
  • 千葉の高専ということで千葉のモノレールってどうですか?
  •  これに対し、自分は千葉には住んでおらず、田舎の木更津に住んでいるのでなんとも答えられませんと言ったら

  • 木更津の状況ってどんなの?
  • 木更津のバスの運行状況は?
  • 少子高齢化ぐあいは?

志望動機

 研究=京大という持論があったから。

受験生へ

 編入試験はセンターと違います。レベルも違います。先入観で諦めるよりも挑戦してください。勉強すればなんとかなるものです。難しい問題は皆解けない。だから簡単な問題を自分は落とさない!というスタンスでいいと思います。無駄な勉強を避けるために情報は手に入れましょう。諦めないで頑張ってください。

2008年10月26日 by jun